新法令・通達

新法令・通達の解説

(平成20年9月2日までの公布分)

日本政策金融公庫の貸付対象となる中小企業者の要件を一部追加
平成20.8.29政令第271号=株式会社日本政策金融公庫法施行令の一部を改正する政令、ほか

 8月29日に公布された「株式会社日本政策金融公庫法施行令の一部を改正する政令」により、平成20年10月1日に発足する日本政策金融公庫の貸付対象となる中小企業者の範囲、要件等の規定が一部追加され、株式会社日本政策金融公庫法(以下、「政策公庫法」といいます)に、新たな条文が加わりました。
 主な内容は次のとおりです。

政令で定める業種
 政策公庫法2条3号イでは、中小企業者に該当する者を、「資本金の額又は出資の総額が3億円以下(中略)常時使用する従業員の数が300人以下の会社及び個人であって、政令で定める業種に属する事業を営むもの」というように、中小企業者の範囲を定めています。
 「政令で定める業種」を、農業、林業、漁業、金融・保険業(保険媒介代理業、保険サービス業を除く)、不動産業(住宅、住宅用の土地の賃貸業に限る)以外とすることが定められました。

業種ごとの要件
 政策公庫法2条3号ロでは、「資本金の額又は出資の総額がその業種ごとに政令で定める金額以下の会社並びに常時使用する従業員の数がその業種ごとに政令で定める数以下の会社」も中小企業者に含めることを定めています。
 政令で定める業種や資本金額等が次のように定められました。
ゴム製品製造業…資本金の額または出資の総額3億円、従業員数900人/ソフトウェア業または情報処理サービス業…資本金の額または出資の総額3億円、従業員数300人/旅館業…資本金の額または出資の総額5,000万円、従業員数200人


 この政令は公布の日から施行されます。

その他の新法令・通達

◎ 国民生活センター法施行規則を公布
 8月4日、「独立行政法人国民生活センター法施行規則」が公布され、国民生活センター法1条の2・2項の内閣府令で定める消費者紛争が、「同種の被害が相当多数の者に及び、又は及ぶおそれがある事件に係る消費者紛争」などに定められました。
 この府令は、国民生活センター法の一部を改正する法律の施行の日から施行されます。
(平成20.8.4内閣府令第49号=独立行政法人国民生活センター法施行規則)
◎ 財務諸表への記載対象が拡大
 「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」が8月7日に公布され、時価等の開示対象が、有価証券およびデリバティブ取引から金融商品全般に拡大されました。
 この府令は公布の日から施行されます(一部の内容については経過措置等があります)。
(平成20.8.7内閣府令第50号=財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令)
◎ 改正消防法等の施行日が決定
 ことし5月28日に公布された「消防法及び消防組織法の一部を改正する法律」の施行期日が平成20年8月27日に定められました。
(平成20.8.20政令第255号=消防法及び消防組織法の一部を改正する法律の施行期日を定める政令)
◎ 企業立地促進法で規定する課税特例の対象業種が定まる
 「企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律」19条に規定する課税の特例の対象となる業種が、次のように定められました。
1号関連(国内外の厳しい競争条件の下にあり、産業集積の形成等を特に促進する業種)…繊維工業(炭素繊維製造業を除く)など/2号関連(農林漁業との関連性が高い業種)…食料品製造業など
 この政令は、平成20年8月22日から施行されます。
(平成20.8.20政令第257号=企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律施行令の一部を改正する政令)

出典・文責 ≫ 日本実業出版社・株式会社エヌ・ジェイ・ハイ・テック